張明澄記念館 「張明澄 風水の世界」 を読む その6

次は「六大課」か、六種類の風水全部やれっての?

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六大課

明澄透派の風水は「六大課」という「五術」理論体系によって成り立っています。 「六大課」とは、「三式」と「三典」の術数を合わせた六種類の「五術」体系であり、「三式」の「太乙神数」、「奇門遁甲」、「六壬神課」、「三典」の「河洛易数」、「星平会海」、 「宿曜演禽」、という六大「五術」体系をいいます。また「五術」とは「命・卜・相・医・山」という五つの機能を分類したものであり、風水は、人相、名相、印相などと同じく「相」に分類され、六大課すべてにそれぞれの風水理論が備わっています。
• 太乙風水 三式の「天式」にあたり、「天時を得る」つまりチャンスを掴める方法です。
• 奇門風水 三式の「地式」にあたり、「地利を得る」つまり所与条件を有利に導く方法です。
六壬風水 三式の「人式」にあたり、「人和を得る」つまり対人関係を有利に導く方法です。
• 河洛風水 方位と形象を八卦に比定して易卦を得るという特色を持ち、周囲のすべてを立卦して吉凶と象意を得られます。
• 星平風水 子平と七政を組合せ、間取りと設備の方位から、その象意を詳しく見る事ができる方法です。
• 演禽風水 宿曜二十八宿の方位角度により、坐山立向の吉凶象意が豊かな方法です。

各々の「五術」体系の違いは、もっぱら「理気」に関するものであり、風水地理五訣の「向」に当たるものです。 風水ではどの方法でも「巒頭」つまり「竜・穴・砂・水」の見方は殆んど同じであり、特に「六大課」では、使う記号が異なるだけで、内容はどの方法でも全く同じということができます。なかでも、「奇門風水」の「巒頭」の見方は、記号類型として非常によく整理されており、張明澄先生によれば、「奇門遁甲」の方位の理論を風水に当て嵌めたのではなく、風水の「巒頭」から「奇門遁甲」が生まれた、と言う見方を取っておられます。
そのため、「星平会海」などのように、「理気」については独自の理論を使うものでも、「巒頭」については、「奇門遁甲」の理論をそのまま使うものもあります。

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それなら、「巒頭」は「奇門風水」だけやっとけばいいんだな?