張明澄記念館 「張明澄 風水の世界」 を読む その5

次は「向」つまりは「理気」のことだな。

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5、 「向」とは、「立向」のことで、「門向」「屋向」「碑向」という、大門、建物、墓碑の表側が向く方位を羅盤によって測定し、「易卦」と「干支」の理論によって何らかの盤や課式を作り、それによって、建物やお墓の良し悪しを判断するものです。この時、「立向」の方位は、必ず「坐山」の方位になっていなければなりません。つまり建物や墓碑の背面側の方位(坐山)から見て逆方向になっている必要があり、表面だけを見て「立向」を決めることはできません。「向管成敗」というように、「向」が良ければ、住む人は成功することができ、「向」が悪ければ、住む人は失敗することになります。ただし、「向」のなかにも「貴賤」「吉凶」「寿夭」「富貧」などの事柄を司る要素があり、「竜・穴・砂・水」との兼ね合いによっては全般に作用を及ぼすことがあります。逆に「竜・穴・砂・水」の作用が決定的な場合に、「向」でそれを覆すことはできません。


「地理五訣」のうち「竜・穴・砂・水」は「巒頭」ともいわれ、可視的な形状を持つものか、または五官で感知しうる要素です。また、「向」は、方位に付された干支や易卦などの記号の組み合わせによって類型化された要素によって、その良し悪しを判断するものであり、五官で感知し得るものではありません。このような理論による要素を「理気」といいます。

「巒頭」と言えば「竜・穴・砂・水」と、ほぼ同義語として使われますが、建物の形状や間取り、家具などの配置、お墓で言えば墓石の形状などまた可視的な要素、つまり「巒頭」であり、これらを「本家巒頭」といいます。それに対して「竜・穴・砂・水」は、環境であり、外的な要因ですから「外家巒頭」と称して区別します。

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「本家巒頭」と「外家巒頭」か、これはあまり知らない言葉だな〜。