旧長銀ビルは「空中楼閣」?

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11月30日付「南華のブログ」記事より
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長銀ビル 「空中楼閣」を知らない風水師?

11月27日付『週刊文春』に掲載された【新生銀行がすがる香港出身「ナゾの風水師」−社長室レイアウトから神棚まで】という記事を読みました。

新生銀行」と言えば、1998年10月に経営破綻し、日本政府により一時国有化された「日本長期信用銀行」が、2000年3月、競争入札の末にアメリカの企業再生ファンド・リップルウッドや外国銀行らから成る投資組合「ニューLTCBパートナーズ」に売却され、同年6月に改称したものです。
 新生銀行の本社は、あの長銀破綻騒動の時に、毎日ニュースで見させられた特異な建物、つまり上のほうで前後に大きく張り出した印象的な建物も引き継いでいたのですね。

以下は記事からの引用です。

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大幅な業績悪化で社長が辞任に追い込まれた新生銀行ー。
リーマン・ブラザースの破綻や、欧米関連投資の失敗が不振の原因だというが、関係者はこう洩らす。
「デリバテイブやら証券化で金融の最先端を行っているかと思ったら、風水師におすがりしているんだからあきれたものです」
十一月十二日、ポルテ社長の辞任が発表された。四月から九月までの赤字が百九十二億円の純損失。言い訳できない大赤字だった。
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 ある新生関係者は、今回、社長に復帰する八代政基氏(79)が、00年に新生の初代社長兼会長に就任した頃、縁起の悪い噂が囁かれていたことを思い出した。
 「『あの本店ビルは不吉だ。長銀が潰れたのは、このビルのせいではないか』と噂されていたんです」
 噂の根拠は建物の奇抜なデザインにある。
 東京・内幸町の超一等地に立つ新生銀行本店ビル(21階建)は、旧長銀がバブル期に計画、93年に完成した。直方体を両脇から深くえぐったような形で、側面から見ると丁字型になっている。建物中段の八階以上が中空に突き出しているため、地上から仰ぎ見ると今にも倒れて来そうだ。
 新生銀行関係者が明かす。「八城さんも心配になったらしく、風水師に相談することはしたのです。すぐに秘書室からある風水師に連絡が取られました」
 声がかかったのは、香港出身の風水師、陳○○氏(60)である。十代から、風水、手相、人相を学び、十数年前から日本と香港を行き来して活動している。
 鑑定を依頼された陳氏は00年のある日、本店を訪れ、八城社長に面会した。
「大柄の陳氏は本店ビルを見上げ、『この建物はぶっ壊すしかないですね。銀行は何より安定が大事なのに、このビルは今にも倒れそうです』と言う。『四つの角に柱を建てることはできますか』とお尋ねだったのですが。それは不可能でした」(新生関係者)
 陳氏は次善の策として、張り出している部分に、下からライトアップして光の柱を作ればいいとアドバイスした。
「『風水では光は柱と見なす事ができる』と言うのです。そこで四隅に大きな照明装置を取り付け、午後六時から明け方まで四本の光に柱を点灯することにしました。たしか、これだけで一カ月の電気代が六十万円以上にのぼったと記憶しています」(同前)
 陳氏の鑑定は続いた。本店の正面玄関前に植えられた立木は、その一本一本が鉄の防護柵で囲われていた。これはトラックなどが正面玄関に突っ込むのを防ぐためのものだったが、これを見た陳氏は、「四角の囲みは駄目です」と断言した。
 新生関係者が明かす。「なぜかと言えば『木という字を四角で囲めば困るという字になるから』というのです。玄関の前に『困る』がたくさんあったら、本当に困ってしまいますよ、というのが陳先生の説でした。本当かなという気もしましたが、結局陳先生の説に従うことになったのです」
 ほどなく、四角い枠は撤去され、立木は丸いパイプで囲われるようになった。
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 陳氏は役員室まで入り込んだ。まずは八城氏の社長室。部屋に入るなり、陳氏は鞄から「羅盤」を取り出した。羅盤とは風水を占うための小道具で、中央の方位磁針を囲むように何重にも方位や十二支などが書き込まれた色鮮やかな装置だ。
 新生関係者続ける。陳先生は八城社長の生年月日に合わせて羅盤を見ました。机の配置が適切かどうか見るためです。机は普通窓際でも壁際でも壁に対して平行に置く。八城社長の部屋もそうでしたが、陳先生の提案で秘書室に通じる入り口に対して斜めに置かれることになりました。この配置は、八城社長の『生年月日』と『時代』から判断するとベストなのだそうです。

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 本当に馬鹿げた話で、とても最後までまともに読んでいられませんでしたが、唯一「風水」の話として納得がゆくのは、新生銀行の、つまり旧長銀の本社ビルは、絶対にこのまま使ってはいけない建物だということです。
 昔から、あのような建物のことを「空中楼閣」といって、家も事業も必ず駄目になるものと決まっています。
 風水師なら、当然知っているべき知識であり、この記事のどこにも、この言葉が出てこなかったのは疑問が残ります。
 さらに、この風水師は、四隅に柱を立てる代わりに、照明をつければ良いと指導したそうですが、人が見ない夜中に柱が立っても無意味なことで、昼間多くの人が見る時間に柱があるように見せるべきです。
 
 そもそも、何故「空中楼閣」の家や事業が駄目になってしまうかと言えば、誰が見ても不安定な形状が、中で働く人や、客、世間などに、心理的に不安定な印象を与えるからであり、工学的にバランスが取れているかどうかという問題ではありません。それさえ分かっていれば、解決方法も明らかなのですが。

 新生銀行は、既にこの本社ビルを売却したそうですが、当分は賃料を払ってこのまま営業するとのことです。折角売ったのなら、早く別のビルに移ればいいのに、と要らぬお節介を焼きたくなる物件ではあります。
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この香港の風水師って、訳が分からんな〜。
四角に囲おうが、丸く囲おうが、木を囲めば「困」と読めるもんな。それ関係ないだろうよ。

しかし、「空中楼閣」の解決法ってどうやるの?簡単そうに書いてるけど?